遺産相続の問題解決ないし未然の問題発生防止のためには法律の知識が必要なため、できれば専門家に任せた方がよろしいかと思います。
たしかに相談料や依頼料などのお金がかかりますが、トラブルを長引かせるよりも、面倒なことはお金を払って他人に任せた方がスマートなやり方ではないで
しょうか。ことに相続となりますと、近親者間のトラブルですので、下手をすれば泥沼の地獄絵図になりかねません。そういった意味でも、間に第三者が入った
方が、感情的にならずに客観的な処理がスムーズにできたりするのです。
ところで、相続の専門家といってもいろいろあります。いわゆる士業といわれる人たちに頼むわけですが、弁護士、司法書士、税理士、行政書士といったところが相続に関係すると思われます。
では、それぞれ、どういったときに、どの士業の先生に頼めば良いのでしょうか?
大まかな職分を述べますと以下のようになります。
◆弁護士
弁護士には紛争性のある相続事務を頼みます。法廷代理権があるのも弁護士だけです(司法書士は簡易裁判所に限って特例あり)。したがって、遺産相続がすで
にもめごとになってしまっている場合や、裁判も辞さないというような場合には弁護士の先生に頼むことになります。しかしながら、弁護士の場合、飛び込みで
依頼を受けてくれるところは少なく、紹介状が必要なことがあります。どうしても知り合いの弁護士がいない場合は、弁護士会に相談するとよいでしょう。
不動産登記は司法書士の仕事です。遺産の内容が不動産であったなら、司法書士に頼むことになります。不動産登記に絡めて相続の相談も受けてくれることに なっているようです。また、簡易裁判所での法廷代理権が特例で認められています。普通、親族どうしの裁判の場合は簡易裁判所での和解や仲裁ですみますの で、莫大な遺産相続でなければ司法書士の先生に頼むこともできます。
◆税理士
相続税などの税のことについては税理士へ。相続の法律事務一般というよりも、税に関する専門的な相談という感じです。もっとも相続税の相談の中で、多少一般的な法律上のアドバイスを受けることができる場合もあります。
◆行政書士
共同相続人間に争いがないような場合、遺産分割協議書を作成することによりトラブルを未然に防ぐことができます。このような 紛争性のない権利事項の文書作成・相談は行政書士の先生に頼みます。また、遺言書の作成に関するアドバイスを受けることもできます。もっともリーズナブルに利用できるメリットが魅力でしょう。
上記は大まかな分類ですが、それぞれ隣接分野ですので、頼む先生ごとに「できること」「できないこと」が多少違ってくるかと思われます。
【具体的な一例】
・遺産争いが起きている ⇒ 弁護士の先生へ
・土地や建物を遺産相続した ⇒ 司法書士の先生へ
・相続税を節税したい ⇒ 税理士の先生へ
・共同相続人間に争いがない ⇒ 行政書士の先生へ